総論 ◆第8節 作法は森羅万象のためのもの
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第8節 作法は森羅万象のためのもの


  1. われわれは、まわりの人々のために、作法を行われなければならない。

  2. が、人は、神さまに対して、作法を必要とするか。必要とする。 現に、われわれが礼拝のときに行っている諸動作は神さまに対する作法である。

  3. では、人は、犬に対して、作法を必要とするか。必要とする。 寝ている犬の尾を踏めば、犬は怒る。犬の尾を踏まないことが、犬に対する作法である。

  4. では、人は、河に対して、作法を必要とするか。必要とする。
    いかにダムを築いたところで、そのダムは壊れることがあるし、壊れて、洪水の流れてくるところに家を建てていれば、その家は押し流される。
    大自然の摂理を知って、人が行動することが、大自然に対する作法である。

  5. 作法とは、人のためにだけあるものでない。森羅万象のことごとくに対して作法がある。

  6. その作法とは、ただ、相手に服従することなのではない。こちらとして、押すところは押してよい。
    しかしながら、相手を尊重し、相手を立派に動かすように押すとき、そこに作法が生まれる。

総論
[エージェントマンに作法は要るか] [作法とは] [作法の目的の分解] [作法は自分のためならず]
[「われわれ」の伸縮] [「より外なるわれわれ」のために] [互恵主義] [作法は森羅万象のためのもの]
[品物を大切にせよ] [与えられた文明には心が乗りにくい] [ゴツイ人物のやり方]
[自分自身がどうしてよいか分らないとき] [どうしようか迷っている相手に対しては]
[作法的なつもりで無作法を行なう者をどうするか] [改まり方・くずし方] [作法とサービス]
[作法と生産性] [心と型] [動機論か結果論か] [媚と反媚] [作法と自然さ] [作法の流儀]
[統一型作法と並列型作法] [欧米との流儀の融和] [アメリカ作法を見誤るな] [一般と特殊]
[3種類の動作] [作法と体型] [作法と風習] [作法と大衆] [作法と女性] [異なるセックス意識]
[作法とヤング] [雑音を嫌う] [あとしまつの技術] [縮小化のわきまえ]
[そこまでやるのか。そこまでやるのである] [作法のために頭が痛くなれ] [教授法での注意]
[説明するな] [作法研修先での注意] [この本での対象作法の限定] [この本の編序] [用語の約束]
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