第40節 説明するな
- 極力、説明をしたい。
説明できないのは、講師の力がたらないからである。わたくしは、そう思っていた。
- ところがである。
- 説明しないで納得してもらったほうがよいようなテーマというものが、少しであるがたしかにある。
分解して説明してしまうと魂が失なわれてしまうような問題である。こういうものは、和式のものに多い。
こういうものは、ただやらせて、その間に体得させるというのがよい。
- それなら、確かに説明できるが、くだくだしくなりすぎるので、それよりかやって見せるほうが、はるかに、よく問題をつかまえさせることができるというものもある。
- これらには、ただ「ヤレ」と命令するのがよい。「なぜですか」と質問されれば、「説明しない」と答えることである。
- 次になんでも、理屈で考えて、わかると納得するが、あと身に付けようとしない人物がある。
- また、なぜか、わかろうともしないし、身に付けようともしないで、ただ批判がましくする者がいる。
- 最後にブーブー言いもしないが、いっこうわかろうとも、身に付けようともしない人物がいるものである。
こういった輩(やから)は、教えるに値しないのでご退席願うのがよい。
みんなのじゃまになる。
総論