総論 ◆第3節 作法の目的の分解
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第3節 作法の目的の分解


  1. 作法の目的を前に述べた。
    ① 社会、ないし、集団の秩序の維持。
    ② 相手、または、人々に迷惑を掛けない、または、不快感を与えないようにする。
    ③ 相手、または、人々に快感を与えるようにする。

  2. このうち、まず、①「社会、ないし、集団の秩序の維持」であるが、これは、しばしば、道徳律と同じものである。

  3. ②.「相手、または、人々に迷惑を掛けない、または、不快感を与えないようにする」は「迷惑をかけない」と「不快感を与えないようにする」に、2分して考えたほうがよい。

  4. この「不快感を与えない」の中は、「不安感を与えない」、「はずかしめに会わせない」、「醜悪感を感じさせない」に分けて考えることができる。

  5. ③「相手、または、人々に快感を与えるようにする」は、「安心感を与える」、「対等感を与える」、「美を感じさせる」に分けて考えられよう。

  6. この「美を感じさせる」については、さまざまあろうが、必ず、貫いていなければならない要素は、「清潔風」ということである。 ただし、すすで真黒に磨いてあるから、清潔に感じるという場合もあるということ。

総論
[エージェントマンに作法は要るか] [作法とは] [作法の目的の分解] [作法は自分のためならず]
[「われわれ」の伸縮] [「より外なるわれわれ」のために] [互恵主義] [作法は森羅万象のためのもの]
[品物を大切にせよ] [与えられた文明には心が乗りにくい] [ゴツイ人物のやり方]
[自分自身がどうしてよいか分らないとき] [どうしようか迷っている相手に対しては]
[作法的なつもりで無作法を行なう者をどうするか] [改まり方・くずし方] [作法とサービス]
[作法と生産性] [心と型] [動機論か結果論か] [媚と反媚] [作法と自然さ] [作法の流儀]
[統一型作法と並列型作法] [欧米との流儀の融和] [アメリカ作法を見誤るな] [一般と特殊]
[3種類の動作] [作法と体型] [作法と風習] [作法と大衆] [作法と女性] [異なるセックス意識]
[作法とヤング] [雑音を嫌う] [あとしまつの技術] [縮小化のわきまえ]
[そこまでやるのか。そこまでやるのである] [作法のために頭が痛くなれ] [教授法での注意]
[説明するな] [作法研修先での注意] [この本での対象作法の限定] [この本の編序] [用語の約束]
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