第45節 宴会への入場
【型1】宴会場への入場の仕方
- 会場入口に到着し、クロークなどの用を済ませたのち、ホールまたは、サロンに入る前に、バトラーに名前を告げる。バトラーからアナウンスがある場合、Mr.○○、Mrs. ○○という順に告げられても、こちらは、女子を先に、ホールに入れること。
- 入口近くにいる、ホステスと、ホストに、挨拶したならば、他の客と握手または会釈を交わすこと。
- 女子は、イスに腰を、おろしてもよい。男子は、ホステスが立っているあいだ、立っておられよ。
【型2】配席表
- 正式宴会で、お客様の席次を決めることは、重要なポイントであって、それが、うまく行くか、行かないかによって、その、パーティーの成功、不成功が決まる。
- プレス・カード……前もって、席次を決め、テーブル配置と配席を記入して、出席予定者にカード(プレス・カード)を送る場合もある。
- が、当日、入口、ホールなどに、配席表を、置き、客に、知らせるのが普通。
【型3】手引札
- Dinner Envelope
この封筒は、玄関で男子客に手渡される。封筒の表には、男子客の名前が、書いてあり、封筒の中に、カードが入っていて、これに配席表と、男子客
が、エスコートすべき、隣席の女子客の名前が書いてある。
- でなければ、玄関のところに大きな配席表があって、その男子客名の上に、2つ折のカードが置かれている。その表に、男子客名、なかに、この男子客がエスコートすべき Dinner Partner たる婦人客名が書かれている。
- この組合わせは、席次の隣同士のものを、選ぶ、
- ホステスは、それぞれ、Diner Partner を、紹介しなければ、ならない。時間がなく、紹介されない場合は、男性客がその相手の女子を、捜し出し、自己紹介する。
- そして、男性客が、その右腕を、女性客に、かして、宴会場の席まで案内し、座らせる。このことを、offer arm または give arm と言う。
【型4】公式入場の仕方
- 食堂の用意ができた旨を、告げられたならば、①ホストが、正客の夫人に、Give arm して食堂に入り、②順に男女客が、手引して入り、③男女客が終わったならば、ホステスが、正客の男子といっしょに入り、④最後に、あまった男性客だけが入る。
- 入場などの歩行の際、つとめて 3m間隔とされよ。また、それが停止した時は、1m間隔となられよ。この動作をスムーズにされよ。
【型5】一般大型宴会での入場
- 宴会での「手引き」が省略される場合が多くなりつつあるので、その場合は、女性客が先に、食堂に入り、ホステスが入る。
- つぎに、男性客が、これに、続く。
- ホステスが、パートナーを指名したならば、パートナーの所へ行き、テーブルまでの案内を彼女に申し出られ、彼女が立ってから、右腕を差し伸べ、ダイニング・ルームヘ誘導されよ。もし、指名されたパートナーが、誰かお年寄りの女性、または、身長が高くない女性であったならば、それは、ホステスのまちがいであると思われ、友好的に、丁寧に、そして、その食事を通じて、彼女におしゃべりをされよ。
- 紳士は、すべての女性が座るまで、座ってはならないのであり、最初に、イスをかかえて立ち、パートナーのために手伝われ、また、機会があったならば、パートナーのいない女性にも、手伝われよ。そして、女性が座り始めたならば、座るまでイスを押されよ。そして、すべての女性が座ったならば、座ってよいが、いついかなるときでも左側から座られよ。
【型6】略式宴会での入場
ホステスが、正客夫妻を案内し、それにつづいて、随意に、順序なく、入って行く。いちばん、簡略化された方法である。
【型7】小宴会での入場
ホストが、正客夫人を、案内して、入室し、正客の主人、その他の客が、後に続き、ホステスが、最後に入る。
客が少人数のとき、または、家庭で、ホステス自身、立ったり座ったりして、サービスしなければならないとき、この形がとられる。
【型8】Recieving Line
- 結婚式など、披露宴には、Recieving Line をつくり、お客の挨拶を受ける。
- 結婚式の場合、日本では入口に近いほうから、新婦の両親、仲人夫人、新婦、新郎、仲人、新郎両親と並ぶ。
- アメリカでは、入口に近いほうから新婦の母親、新郎の母親、仲人(男)、新郎、新婦、介添人(女)が並び、父親たちは、とくに、並ばなくてもよく、その辺にいて客の紹介などをする。
- 社長就任披露宴、などでも、新旧社長および幹部主催者側が並ぶ。
- 客は、ひとり、ひとり、お祝いを述べるが、長い列が、できるので、流れを止めないよう、自分だけ、長くしゃべらないこと。
【型9】自由席制の会食
- 定席を定めていない会合、会食では、先に入室した方から、主席者と反対側の奥から。座ってゆかれるもの。
- 主席者の席が、奥の中央のばあい、入口と反対側の上座から座ってゆかれるもの。
- さらに、入口すら中央のときは、主席者から見て、左袖の上手から座ってゆかれるもの。
- 島席のあるときは、島席から。
- けっして、先に、好きなところや、手前に、座りこまれるな。
【型10】おかわりの断わり方
もし、おかわりが欲しくないとき、愛想よく断わる。このとき、ホステスに食事がおいしかったことを、述べながら断わる。
【型11】本当に心があるならば
もし、食べ物をサーブするのを、手伝う召使いがいない場合、ときとしてホステスにテーブルをきれいにしたり、デザートを運ぶことを手伝うことを申し出るのも、礼儀正しいやり方と言える。そこで、ホステスは、申し出を断わるが、こちらの親切をありがたく思うであ
ろう。しかし、あなたに、本当に心があるならば、皿洗いの手伝いを申し出られよ。
第7章 飲食・喫煙