第1章
論文の書き方◆第52節 図表
第52節 図表
図表は、いかに、簡単なものといえども、本文とは別のページを用い、1表、1図ごとに、ページを独立にされよ。
(△40)
図表等は、なんの紙に書かれても差支えないが、ただ、セクション・ペーパーやタイプ用紙のような薄い用紙に書かれるのも困る。
もし、これらの薄い用紙に書きたいときは、その書いた用紙を、「原稿用紙そのもの」、または「原稿用紙と同等の厚さを持った台紙」に貼られよ。
(△40)
図表が、B5版以上の大きさになるときは、B5版に、折りたたまれよ。
(△40)
図表が、B5版より小さくなるときは、B5版の台紙に貼りつけられよ。
(△40)
図表が、ヨコに長く、タテに短いとき、次図のようにされるな。
こうされると、上図
のところの寸足らずのため、この図表が、他のリポートにひっかかって、はなはだ、扱いにくい。
そこで、こういうときは、このヨコ長の図表を、タテ長B5版の台紙に貼り付けたうえで、このタテ長B5版から、はみ出る部分を折りたたみ、これを、綴じられよ。
図表は、本文と同じむきに、天地を持つようにされよ。
確かに、横に長い図表は、90度、回転させれば、多くの場合、タテナガのB5版に、すっぽり、収まってくれる。
で、日本政府の出版物などにも、こうした例が多い。
ところが、読者の立場からすると、これほど、読みづらい本はない。
その本を読んでいての思索が打ち破られる。
実務文書では、読む能率が、いちぢるしく、減殺される。
で、けっして、この「回転」をなさらないように。
図表のページも、上と左を、おのおの、2.5cmは、あけられよ。
(△40)
図表には、図表番号と図表の表題を、その上部左端から、よこ書きをもって、記入されよ。
(△2)
図表番号は、各図表を、本文にはめこんだとしたときの順番で打たれよ。
図の番号、表の番号を区別せず、とおし番号とされよ。
(例)
表1→図2→表3→表4→図5
図表には、脚注に、出典名、出典そのものの作成者名を記入されよ。
これは原典に対する「感謝のしるし」 (acknowledgment) である。
(△40)
(例)
出典:ホテル財務について:池田 誠:ホテル経営概論:昭和53年4月:第1版:PP44〜53
もし、まったく、自分で作った図表であるならば、ここには、筆者試案 と記入されよ。
(△40)
地図では、それを、偏形化しているものでないかぎり、方位、縮尺を記入されよ。
(△40)
(例)
執筆者が、みずから、計算して作った図表では、脚注に、その算定式、係数等を記入されよ。
(△2)
図表の用紙に、原稿用紙を用いるときは、図表の脚注を、原稿用紙のコマにあわせて記入しようと努められなくてよい。
他の印刷物から複写したり、切り抜いたりした図表に、その印刷物でのページ番や記事番号、図表番号等が消し残してあってはならない。
白色ポスター・カラー等で、きれいに消されよ。
(△5)
※
提出論文に用いた図表は、その後の提出論文で、なん回用いられても、さしつかえない。
ただし、図表にわたくしが、筆入れしているとき、そのなおされた部分を修正しないで、再度、提出されてはならない。
(△40)
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