第1章
論文の書き方◆第25節 文字の書き方の一般
第25節 文字の書き方の一般
この文書心得は、ここから、にわかに、細かくなり、あと、次第に荒くなってゆく。
まず、文字をきれいに書かれたい。
本講では乱筆されないこと。
(△40)
高校以来、諸君は、あまり、文字の形をとやかく、言われないできておられる。
その教科過程のつぎに、ここで、ふたたび、きれいに書くことを行なっていただくのである。
これを、小中学生に戻されたように思われてはならない。
ついでに、申し上げたい。
天性の悪筆者は、いないものである。
速く文字を書こうとすると、悪筆になる。
速く書くためには、速記術を習われよ。
3
カ
月ほどで、相当、速く、書けるようになる。
世の成功者を見ると、ハンで押したように、若いときから、文字を、ゆっくりと書いてきた人物である。
ゆっくり文字を書いているために、平気で損をされよ。
実は、すこしも、損になっていない。かえって、得になっている。
教室で、学生諸君がノートを採っておられるのを見ても、はや書きの方で、学年点のよかった方を見たことがない。
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