第5節 顔と手
【型1】洗顔
- 男子は、1日に3回は、顔を洗うようにしたい。
朝、昼、晩。これは、オシャレでなく、たしなみである。
- そのほか、外出から帰ったならば、かならず顔を洗いたい。
- つとめて、被服を脱いで、洗わないと、顔のまん中だけ洗うということになりやすい。
- つとめて、ぬるま湯を用いること。
- 両手に石けんをつけたならば、a. 鼻の両わき、b. ひたい、c. あごの裏、d. 耳のうしろ、e. 耳の穴、f. 首すじなどをアクセントとして、洗うこと。
人は、こちらの顔を、正面からのみ見ているのでない。
【参考】
石けんの歴史を眺めておこう。
BC470年ごろというと、ソクラテスの生まれたころ。
アテネで、ドロドロした石けんを使って入浴する習慣が生じた。
これは、油と石灰をまぜたものであった。
つぎは、AD130年ごろ、ガリア人(いまのフランス人)が、固形石けんを発明した。
羊脂に、ブナとヨークとニレの木の灰を混ぜて固めたというから、大いなる研究の末、作ったものであろう。
で、はじめは、ブロンドやシロの髪を赤く染めるために、これを用いていたが、ついでに、洗濯にも使えることがわかり、着物や身体を洗うようになった。
それから50年経って、AD180年ごろ、こんどは、ローマで、人尿から洗剤を作ることに成功した。
アンモニアの利用ということ。
このため、洗濯業者が争って、「糞尿くみとり権」を政府に申請し、ローマ政府は、課税とひきかえに、共同便所くみとり権を、洗濯業者に与えたという。
1590年ごろ、中国で、はじめて、固形石けんがつくられた。
山東省で、灰と獣脂からつくり、石けんを使っての洗濯が東洋でも始まった。
東洋が、西洋よりも、石けん利用で1500年遅れたということは、こん日としては考えられない。
つまり、そのあと、400年で、東洋での石けん利用が完全に一般化している。
いいかえると、これからの世界の言葉、宗教までが1つになっていくのは、思ったより、速いかも知れない。
石けんに戻ると、日本人は、洗剤を、よく使う国民であるが、石けんで、手を洗う、顔を洗うといった点で、習慣的に、いちじるしく遅れている。
【型2】顔毛の手入れ
- 鼻毛の伸びを、まい日、点検されよ。
- ひげをつけるか、つけないか、また、つけるとすれば、どういうつけ方をするかについて、はっきりした方針を持たれよ。
- ホテルマンは、ひげを絶対に伸ばされるな。
【参考】
カミソリの歴史は新しい。
1460年ごろ、ヨーロッパで、鋼(はがね)の刃をつけたものが、ひげそりに使われ始めた。
それまでは、ヒゲも、はさみで切っていた。
また、生涯、ひげを切ったことのない人も、いっぱい、いた。
安全カミソリは、1900年、アメリカ人ジレットが発明した。
これによって、家庭でも、ヒゲソリが容易となった。
【参考】
BC80年ごろ、ギリシアのアテネで、理髪店が職業として確立したといわれる。
そのころ、アテネを中心として、ひげをそる習慣が広まった。
つまり、理髪は、ラテン人のためには、ヒゲからはじまった。
【参考】男子の顔面用クリーム
- 男子は、顔が荒れたりしたとき、奥さん用のクリームを、ちょっと、使ったりすることに用心されよ。
ホルモンの調合が違うので、逆に皮膚をやられる。
- 男子の顔面用クリームは、極力、用いないのが男らしいが、とくに、皮膚の弱い方や、海・山に勤務する方々は、つぎのようなクリームを知っておられるとよい。
- スキン・ローション
- 化粧水、皮膚にうるおいを与える。
洗顔後または入浴後に使用。
- スキン・ミルク
- 皮膚を保護する。
(乳液で、ドロドロしているが、顔につけると、肌になじむ)
- スキン・クリーム
- 脂っ気のないカサカサした皮膚に、うるおいを与える。
で、皮膚にベタベタしているのであれば、よく拭きとっておくこと。
- シェービング・ローション
- ヒゲ剃りあとに、皮膚を引きしめる。
(ちょっと、しみる感じがして、さわやか)
- シェービング・クリーム
- ヒゲ剃りあとのカサカサした皮膚、または、カミソリ負けを防ぐ。
- サン・オイル
- 日焼けむらを防ぐ。
夏、または、日差しの強い場合に使用。
- サン・シェード
- 日焼け・雪焼けを防ぐ。
【型3】手の手入れ
- 食事の前には、かならず、手を洗うこと。
つとめて、石けんを使うこと。
- 外出から帰ったならば、かならず、手を洗うこと。
つとめて、石けんを使うこと。
- 手の爪をよく切っていること。
- マニキュアも可。男子は、エナメルをつけない。
第4章 美容と服装
[作法とオシャレの区別]
[記号性]
[ほんとうに清潔であるほかに、外見も清潔であれ]
[鏡と姿一般]
[顔と手]
[男子頭髪]
[男子のにおい対策]
[女子の化粧]
[服装の体系]
[男子礼服の細部]
[Town Wear]
[くずし着の方法]
[上着]
[ズボン関係]
[ネクタイ]
[ポケット・チーフ]
[ハンカチーフ]
[靴(男性)]
[オーバー・コートなど]
[着替えなど]
[女子礼服の細部]
[女子のタウン・ウェア]
[女子のカジュアル・ウェアなど]
[アクセサリー]
[靴(女性)]
[手袋]
[オーバー・コート]
[帽子]
[ハンド・バッグ]
[下着]
[男子和服礼服]
[女子和服礼服]
[扇]
[履きと脱ぎ]
[男女シビル礼服一覧表]
[男女和服礼服-覧表]
[花婿・花嫁服一覧表]