第1章 論文の書き方
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第7節 減点法


  1. いきなり、「減点法」では、恐縮であるが、諸君が、論文を書かれたとき、わたくしの行なう減点法について申し上げる。

  2. 論文では、A減点B減点を設ける。

  3. A減点とは、誤字・脱字・文法まちがい・用紙の用いかたのまちがいなど、いわば、文書作法(さほう)についての減点である。

  4. B減点とは、論文の内容についての減点である。

  5. 100点から、A減点B減点を行ない、残った点が、その回の論文の評点である。

  6. 以下、項文の末尾に (△2) のように表している記号は、提出された論文中、この項文に規定する事項を守っておられなければ、A減点が2点となることを表し、もし、(△10) とあれば、同じく、減点10点となることを表す。

  7. さて、A減点であるが、1論文の中に、同一の間違いが反復されているとき、その1つ1つについて減点する。

  8. 1論文の中で、A減点合計が40点に達したとき、わたくしは、そのあとを読まないし、A減点値も40点で打ち切る。

  9. A減点が40点に達した論文は、自動的にB減点も40点とする。

  10. そこで、せっかく、論文を提出されても、A減点を40点に至らしめられると、その論文の評点は20点となる。

  11. なお、B減点には、全員の中での相対的な拙さという要素が入っているから、以前、書かれたより、うまく書かれても、まわりがレベル・アップしていれば、かえって、減点値が多くなる。

  12. つぎのような論文は、B減点が多い。

    図表に、リストとして、まとめられる内容を、本文で、ダラダラ、引きずっておられるもの。
    図表に、リストできるのに、本文中に、長い箇条書きとして、入れておられ、そのために、本文の半分以上が、そういう内容によって、埋められているもの。
    文章の表現に、正確を期したつもりであられようが、同じ専門を持った読者にも難解で、実務論文に適しないもの。
    制度や状況の説明に終わっておられるもの。
    講師の所説を、ただ、おうむ返しに書いておられるもの。

  13. つぎのような論文は、B減点のもっとも多い部類にはいる。

    パラグラフ別の記述内容が、きっぱりしていないもの。
    最終パラグラフ内容が、第1〜3パラグラフとつながりの弱いもの。
    最終パラグラフ内容を、頬張り、抽象化しすぎているもの。
    あまり、研究しないで書かれているもの。

  14. A減点B減点、ともに、減点のなかった方は、そのあと、同一学年中での論文提出を免除し、この免除した論文のすべてにも100点を与える。

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